西から重厚な鐘の音が
深く息をためこむかのように
永い間隔をおいて響き
一音一音があたりの山をふるわせた
東から軽やかな鈴の音が
恋する乙女のように淡い足どりで途切れることなく
木々を虫たちを愛撫した
西から粟から近づく二つの波は
中心どもいえる位置におかれた
私という容器(いれもの)において触れあい混じり共鳴し
豊饒な生命の音楽が生まれた
どこまでも透明でそれでいてすべての濁(にご)りを含み
どこまでも拡がりゆく限りない旋律は
世界を反映しながら宇宙(そら)に大地に吸いこまれ
永遠ど刹那沈黙とざわめきが縫りあわさり
祈りを紡いでゆく
なんの変哲もないありふれた毎日のなかで