知的障害をもつ人の自己決定のこと。7回目(最終回)。
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≪閉じられた自己決≫
決定放棄の問題再考
決定放棄=「全てお任せします」というものは、本人と本人に代わって関わる人との人間関係が大きな影響を与えるということです。
私たちも、そのような関係の中で、決定を任せる場面もありますよね。
≪強制された自己決定≫
「自分で決める」と自ら思うことが、本当の意味の自己決定であり、「自分で決めなさい」と強制されることは、本当の意味の自己決定ではない。そこに疑問をもつことが関わる側も必要である。
≪閉じられた自己決定≫
自己決定というと、あたかも「自由」な感じがするけれども、実はたいていの場合、制限の中で自己決定させられているのだ・・・。
完全な無制限な自己決定はありえない・・・。
レストランのメニューにしても、何にしても、決められた選択肢の中からの決定なのだ。しかし・・・・・・
≪決定空間の変容に向けて≫
パターナリズムを避け、本人に決定能力がないと決め付けず、また、本人が決めたことに問題があるとしても、それに対して、本人と対話をしながら本人にとって利益があるよう関わっていく。
また自己決定とは、制限がある中での決定であっても、その制限に気づき、それを少しずつ壊していく力にもなるのだということ。
関わる側の意識を変えることで、本人の意思を表明することが可能になり、存在する制限が少しずつ壊されていくことが大切だということなのです。
≪それでも残される問題状況≫
自己決定とは、自分の欲望を満たそうと思うことであり、それが今の社会を変えてきたといえる。でも、そこに少し問題を感じると書いてあります。
ありのままを受け入れるというような考えは必要ないのだろうか、自分の欲望に一定の歯止めをかけることはもう、必要ないだろうか・・・と。
自己決定には深い深い問題が隠されているようです。必要であり問題もある。私たちは慎重に、知的障害をもつ人と関わっていくことが大切だと思います。(さいとう)
*「福祉科学とコミュニティー『自己決定』をめぐる問題状況」創刊号
/編集・発行:福祉科学とコミュニティー研究所