冷たい雨の中、Tさんの車で、久喜の『啓和寮』の見学に向かいました。
参加者は母4名、ボラさん1名の計5名でした。
施設内を見学した後、池並元施設長のお話をうかがいました。
*** 感 想 ***
知的障害があっても、平凡だけれど、人として大切にされる生活をさせたいという親の想いから設立されたそうです。
「地域社会との共生」も設立の理念なので、内にこもるのではなく、食事会を開いたり、餅つきをしたりして、地域の方々をお招きした。
無断外出のような事も隠さずお知らせしたら、地域の皆さんが心配してくださった。サークル活動も、ボランティアさんが大勢来て、やっていただいている。
地域の人を上手に呼び込み事はサービスの向上になるし、人目があると変な事ができなくなる。とのことでした。
ただ、外界との接触も大切にしたいので、散髪はボランティアに来てもらうのではなく、個々に出かけていくそうです。
「入所者がトラブルを起こせば、苦情は施設に来る。親には伝えない。親にはこれ以上辛い思いをさせたくない。私たちが、わかってくださいと生涯をかけて、頑張って訴えていく。それが施設の役目だと思っている。」というお言葉には胸が熱くなりました。
職員の方々も、毎日の入浴介助など激務の中でも、勉強会を欠かさないそうです。グループホームや、通所施設、相談業務など、色々な事業も展開されていました。選択肢が増えて、選べるようになっていってくれると良いと思いました。(S)
話の端々に人「入所者」を大切にしている気持ちが伝わってきました。その中でまだまだ入所施設の必要な世の中であることや、施設の役割がよくわかりました。
また、「人材をどれだけ施設に呼込めるか」との言葉どおり人との出会いからアイデアを出し次々と取り入れる姿勢は見習うものがあると考えさせられました。(味噌づくり、マラソンクラブ、生け花クラブなど)
そして、"入所施設イコール自立である"ともお話していました。
施設で自立の訓練をして生活ホームに送り出すということもしています。
親と同居だと自立するためには何が足りないのかがわかりにくいと思います。
思い切って入所(短期入所でも)させてみるのも子どもを一歩おいてみる良い機会かもしれません。ただし、施設選びは慎重にとのことばも付け加えておきます。 (T)
久喜啓和寮は社会福祉法人啓和会属し、法人としてグループホーム、けやきの木共同作業所(久喜市からの管理運営を全面委託)、支援センターを運営しています。創設時は久喜啓和寮だけでしたが、職住分離の方針から作業所を運営し、自立のためにグループホームが作られ、地域生活を支えるために支援センターができてくるというように、利用者の方が地域に出るために必然と創られていたったように感じます。(簡単に書きましたが、関係者の方は想像以上の情熱や熱意で創られたと思います。)
施設見学としては、久喜啓和寮内を一通り見せていただきました。感想としては、生活棟と自立支援に向けた自立生活支援棟に分けられ、生活棟は障害の重い人や自閉症の方がいるため、刺激物を減らしているそうで、印象として少し寂しい感じがしました。自立生活支援棟の方は、部屋にポスターやテレビなどあり生活観がありました。また、施設を入ってすぐに自動販売機があり驚かされました。
その後、池並氏より話をいただきました。施設創設時に住民から反対運動をされた話や、運営方針の話、利用者の親との関わりや支援のあり方など、たくさんのお話をいただくことができました。その中で感じたことは「地域とのつながり」が印象深く感じました。等身大のありのままの施設を受け入れ、「できること」と「できないこと」を理解し「できないこと」は地域社会とのつながりで補うということを行っていました。サークル活動のマラソン、登山、生け花、仕事の味噌作りなど地域の方がボランティアで手伝ってくれるそうです。池並氏は職員の不得意な分野はボランティアなどの社会資源に任せ、その為の人材確保が必要であり施設にどれだけの人材を呼び込めるかが肝心であると話されていました。施設に外部の人間をとり入れると職員の見られている意識が高まり、不適応な行動はなくなり職員間の意識も高まるそうです。
施設と地域のつながりは、人と人とのつながりといえるでしょう。何事にもいえると思いますが、最後は人にたどりつくのは人なんですね。ちなみに、この施設は知的障害の子をもつ親の想いから作られたそうです。子を想う親の気持ちがこの施設の出発点になるそうです。(M)